立春大吉
今年も心浮き立つ立春がやってまいります。豆まきをするご家庭も多いことと存じますが、豆をまくときのかけ声も地域によってさまざまあるようです。個人的に気になっているのが「ごもっとも」。以前にラジオのお便りで知ったのですが、家長が「鬼は外、福は内」とかけ声をかけながら豆をまき、その後ろから子供たちがすりこぎを持って「ごもっとも、ごもっとも」と合いの手を入れながらねり歩くというものです。うーん、珍しいと思ったのですが、北海道や長野、宮城、京都、長崎などの一部でその風習が残るそうです。なかでも宮城県では豆を拾おうとした人の股間にすりこぎを押しあて、子孫繁栄を願うパターンもあるとか。日本も奥が深いです。
そんな節分の床飾にぴったりな掛け軸が入荷しました。横山晴暉筆 「鬼三味線弾き」
横山清暉(よこやませいき)(1792〜1864)は京都に生まれた日本画家。 松村景文、江村春浦に学び、円山四条派を代表する画家の一人です。大津絵の鬼がひょうたん徳利と大きな漆塗りの盃で酒を飲みながら気分よく三味線を弾き唄いしているという随分と洒落た絵柄のものです。表装込みの寸法で横幅55センチ縦幅111センチ。長すぎないので現代的な床の間にも飾りやすい大きさです。